自分の誕生日。もう数ヶ月前からチケットを取って楽しみにしていたミュージカル「A CHORUS LINE」を観に行ってきました!

実は、このミュージカル、数年前にも同じ渋谷・東急シアターオーブで観て感動したもの。同じミュージカルを2度観に行くというのは初めての体験で、「もしかして2度目を観に行くことによって、前回の感動が薄れてしまうのでは?」とちょっと不安があったものの・・・結果から言うと観てよかった!!!最高の自分への誕生日プレゼントになりました。

個人的には、2回目を見た直後、「なんならもう1度観に行きたいと」思ったほど。今日は何故そんなに感動したのか?何がよかったのか?を含め、私なりにミュージカルのポイントをお伝えしたいと思います。

おすすめポイント

1. 音楽がとてもイイ!

実は前回、泣くほど感動したくせにCDの購入をケチった私。家に帰ってYoutubeでコレ!と思うコンテンツには出会えず、その後しばらくの間非常に後悔をしておりました。感動したならケチっちゃダメだな。で、満を持して今回はCDを買った!

1枚2000円。改めて、「何故前回買わなかったのか」と猛省。ストーリのことは下に書きますが、たいていの歌詞は現実的で切ない内容、または思春期の独白ばかり。でも、それを包み込む音がいい。

特に私のオススメの曲は「At the Ballet」。子供の頃、バレリーナになりたかった女性が歌う歌。初めて聞いた時にとても感動した曲。「へぇ、アメリカ人にもバレエってこう言う風に美しく見えているんだなぁ(アメリカ人に失礼)」と感心するとともに、私はバレエを一度もやったことがないものの、その憧れや美しさにひどく共感できる歌。日常は幸せじゃないけど、バレエをやっている時だけは美しい世界に居られる、バレリーナに憧れる娘たちの切ないメロディ。

あと、もう一つは超有名な「One」。何度聞いても心が晴れ上がるティンパニーが効いているメロディー、ゴールドに光る美しい舞台衣装、俳優たちの満面の笑顔、前奏だけで一気に高揚感が蘇る素晴らしい曲。実は、1回目に観劇した時、「A CHORUS LINE」のストーリを何も知らずに見に行って、「One」の歌詞を知り、ショックを受けた私。「One」とは、頑張っている自分たちの事ではなく、自分たちが決して成れないスターの事を歌っている歌。しかし、それこそがこのストーリーの全てで、奥深いというか・・・核の部分。「One」が歌われ、ステージが輝けば輝くほど、「Oneは歌っている自分たちではない」という事の切なさが強調される・・・やばい、思い出すだけで泣けて来る。「A CHORUS LINE」は、言わずもがな音楽が素晴らしい。

2. 問いかけられるが、答えてくれない

改めて、簡単にストーリーを伝えると・・・そこは、ミュージカルのオーディション会場。コーラスライン(バックダンサー的な役目)のオーディションに来ている役者たち一人一人が、オーディションを受けながら自問自答の形式で、人生や仕事について考えるというストーリー。「事情を抱えて悩みながらも頑張っている人生」「スターにはなれないとわかっている人生」、また「挫折をしても一からやり直す」のか「次へ次へと自分を犠牲にして上を目指し、新しいことを追いかけていくのか」というような人生の選択や価値観を、観ている方は美しい曲を通して投げかけられるのですが、どれも答えは何も提示されない。本人たちも、悩み続けているだけ。強いて言うなら、「それでも踊るのだ」という事が一つの答えだけれども、解決はしていないし、「それでもみんな、生きていくんだよね」という包括的で寛容的な空気が漂います。そして、私はそういう人生の切なさに泣いています(共感度低くて構いませんw)。「A CHORUS LINE」は、そのストーリーの寛容力が素晴らしい。

今回の上演のWebサイトより  この満面の笑顔!!涙

3. シンプルな舞台構造

このミュージカルは、「One」の曲とともに素晴らしいフィナーレを迎えるのですが、上記にも書いた通り、明確な答えが見出せるようなストーリーではないため、もしあなたがヒーローが圧勝するとか、ヒロインがハッピーエンドとか、そういうハリウッド超大作映画みたいなものを期待するとちょっと違うかもしれません。それよりも、ドキュメンタリー映画を観るみたいな気持ちでいた方がいいかな?と思います。というのは、このミュージカル、場面転換もほとんどなく、舞台は鏡を裏と表にするだけの演出で、あとは白いラインが舞台に1本引いてあるだけのステージで繰り広げられます。登場人物も非常に限られていて、そのほとんどがみんな出ずっぱり。ただ、それだからこそこのミュージカルはいい!!全ての余計なものをそぎ落として、舞台に引いてある白いラインより前に出るか、出ないのかで人生が変わる(オーディションに落ちるか受かるか)ということ、そのライン上に様々な人の人生があるということを強烈に伝えてくる。ほんの1本の線の前と後ろで意味が変わるんだという、この切なさたるや!!!・・・また泣く。メソメソ。

フィナーレ以外、それぞれの役者はダンスの練習着ということで、ドレスでやって来るわけでもなければ、背中に羽がついているわけでもない。ハリウッド超大作映画をご期待される方は、ミュージカルを見るならまず「ライオンキング」か宝塚を観に行った方がイイかも。とはいえ、もしあなたが「ハリウッド超大作じゃなくてもいい」と思えるのなら「A CHORUS LINE」は素晴らしい!


ミュージカルで気をつけてほしい事

上記はあくまでも私の感想で、実際にミュージカルを見れば、それぞれの人が感じた事が正しいという事でいいと思うのですが・・・とはいえ、日本人でミュージカルを見慣れている人はあまり多くないと思います。はっきり言って金額も高いですし(今回、私のチケットはS席2階で13000円)、なかなか縁がないかと。でも、もし興味があって見に行こうと思っているのであれば、是非こんなポイントを押さえて欲しいとTipsを書きます!

1. ハンカチを持って行こう

もちろん、私みたいに肩が震えるほど号泣する際に必要なのはもちろん、実は「あまり泣かない」人にもハンカチを持って行って欲しい。そして、必ず、観劇の際に膝に置いておいて欲しい!

想像して見てください・・・ストーリーのクライマックス!ソロの俳優が聴かせる歌の時。静まり返った暗い劇場、ピンスポットを浴びて情熱的に歌い上げる俳優、その間中、何故か急に咳が止まらない現象に陥るアナタ。これはもう最悪です!想像するだけで、絶望。こういう時に、ハンカチがアナタを助けてくれるハズ!!!

多分、ああいう時って、咳が止まらない人が一番焦っていると思うので、その部分は全く責めないにしても、とはいえ周りの人に迷惑だし、ハンカチさえ口に当てれば少しは落ち着くはず。いや、当然私もいつそうなるかわからない。私はそもそも「どうせ大泣きする」のでハンカチを手に持って観劇して居ますが、泣かない方にも是非ハンカチをお勧めしたい!また、映画館でもそうですが、座席はなかなか狭いため、ハンカチ(あと女性はカーディガンも)は、開演前に手の届くところに置いておく必要があります。いざとなってカバンをガサガサやるのは厳しいです。ハンカチを置いておけば、素人さんでも観劇中ひと安心。

2. 変な奴と一緒に見にいくな

もし、アナタにハイソでインテリなミュージカルが趣味のお友達がいるなら、その方と一緒に観劇して色々教わるのもいいかもしれません。しかし、私個人的には、「ひとりで観劇」もオススメです!映画もそうですが、観劇の後ペラペラと感想を述べる人っていますよね?特に女性(おばちゃん)は、声に出さずにいられない。もちろん、上記に書いたようにどんな感想を持とうがそれぞれ正しいと思うのですが、見終わって心震わせている直後、一発目に聞く感想が「ねぇ、思ったより派手さがなくてよくわかんなかったね?」みたいな浅はかなコメントだったら、私はその人と以降も仲良くしていられる自信がありません。

今回、うっかり私が浴びてしまった観劇直後の知らないおばちゃんのコメントも「この前見たミュージカルの方が、台詞が沢山あった」というもの。感受性も思考力もない感想に舌打ちしそうになった私。全く腹立たしい。

私にとってミュージカルとは、せっかく貴重な時間とお金を使って、美しいものに触れる特別な体験なので、どうしてもなかなか微妙な友達とは見に行けない(正直1万円以上って、サクッと友達を誘うのには高いしね)。感受性豊かに自分の気持ちに素直にミュージカルを体感するのであれば、変なお友達(思った事をすぐ口に出すような人)とうっかり一緒に行くのは絶対にお勧めしません!それなら是非、一人でミュージカルを満喫してください!

「一人で行ったらなんだか恥ずかしい、寂しい」と思う方もいるかも知れませんが・・・実際会場に入ったら、入り口で他の演劇のパンフレットを大量に渡されますので、席についてそれを順番に見ていたら、30分ぐらいあっという間に経ちます。また、お金に余裕があれば、会場でパンフレットを買って、読みながら待つのもいいでしょう!みんな観劇を楽しみにしているので、誰が誰と来ているかなど気にしていません。むしろ、変な奴と一緒に見に行って、「ねぇ?座席狭くない?」「どっちの肘当て使ったらいいのかな??」とかしょうもない事を大きな声で話しかけられ周囲の人から見られるよりは、一人でパンフレットを楽しんでいる方がマシです。

3. 英語嫌いでも英語で観て欲しい

今回の「A CHORUS LINE」は前編英語。私は基本的に、母国語でのオリジナル版を見たいと思っております。で、今回改めてこのミュージカルを英語で見て、どうしても他の人にも日本語ではなく英語で見て欲しいと思いました。

英語がよくわからない人でもその点は大丈夫!海外キャストの場合、舞台の両サイドにセリフも歌詞もしっかりと字幕が出ます。掛け合いでもきちんと誰が何を言っているのかわかるのでその点は安心できます。

で、英語で見る一番の良さは、何をおいても「音楽とオリジナルの歌詞とのフィット感」。英語の歌詞は、そもそも韻を踏む特性があるし、日本語と違ってアクセントがあるため、これとリズムが合う事で洋楽は美しい曲(口ずさみたくなる音)になるわけです。どんなに日本語で和訳を完璧にしても、リズムとズレが出たり、妙に「〜なんだわぁ」みたいな語尾が出て来てしまったり・・・日本語そのものの音の特性上、ベタッとした感じが出てしまう。それに対して、オリジナルの英語なら、フレーズに音をつけたりしているので、聞いていてとても心地がいい。「A CHORUS LINE」の音楽の美しさも、英語で聞いていただいてこそ!だと思っています。

とはいえ、一応私になりに気になっている点としては、舞台に字幕があるものの・・・ステージは広いという事。もし、英語が全然わからなくて、舞台両サイドの字幕ばかりを延々追いかけてしまうのならば、それは俳優の表情や動きを見逃してしまうことにつながる。舞台が広いため、また、映画と違って真下に字幕が出るような構成ではないため、字幕と舞台上とを同時に意識しておくことはなかなか難しい。もし、そういう懸念を考えるのであれば、いっそストーリーを頭に入れて余裕を持って見に行くというのも一つの手かなと思います。

なにせ私なんか、2回同じミュージカルを見て、2回とも号泣出来たぐらいですから・・・あらすじがわかっていても感動はできます!


まとめ

興奮のあまりかなり長文で書いてしまいましたが、これだけ感動できるならチケットが13000円でも悪くない!(前回はA席 9000円ぐらいだったかな?)平日の昼間の回だったのですが、ぱっと見座席は満席、最後は会場もとても盛り上がりました。

これを機会に、気になっている人は、自分へのご褒美や貴重な時間として、是非「A CHORUS LINE」を見に行っていただければと思います!私ほど大泣きしなくても、いい作品だと思っていただけたら嬉しいです。


雰囲気だけでも見てみて!

Youtubeにも色んな「A Chorus Line」の動画がありますが・・・私のお気に入りはこれ。せっかくなので、雰囲気だけでもご覧になってください。(映画のものより是非ステージのもので!)

2007年 Tony賞のパフォーマンス これだけでも圧巻!
A CHORUS LINEを見てきた感想 〜人生2度目〜

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